脱脂/たんぽずり/地肌塗り/チッピング
塗料用語において、”g)塗料の塗り方、塗装の素地、素地調整及びそれらの材料並びに機器”に分類されている用語のうち、『脱脂』、『たんぽずり』、『地肌塗り』、『チッピング』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”g)塗料の塗り方、塗装の素地、素地調整及びそれらの材料並びに機器”に分類されている塗料用語には、以下の、『脱脂』、『たんぽずり』、『地肌塗り』、『チッピング』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 g)塗料の塗り方、塗装の素地、素地調整及びそれらの材料並びに機器 】
分類: 塗料用語 > g)塗料の塗り方、塗装の素地、素地調整及びそれらの材料並びに機器
番号: 3047
用語: 脱脂
定義:
溶剤又は水性洗剤のいずれかを用いて、塗装前に油、グリース及び類似の物質を表面から除去する操作。
対応英語(参考):
degreasing
分類: 塗料用語 > g)塗料の塗り方、塗装の素地、素地調整及びそれらの材料並びに機器
番号: 3048
用語: たんぽずり
定義:
揮発乾燥性塗料の塗り方の一種。
たんぽに塗料を含ませ、円を描くようにして順々に移動しながら面全体を手早く磨くようにして塗る。
塗膜の薄いところには塗料が更に付着し、厚いところは、ふき取られるので、平滑に、つやが美しく仕上がる。
たんぽとは、綿を綿布で包んだものをいう。
備考:
”French polish”は、あまに油(※1)を潤滑剤として含ませたたんぽ(綿を麻布で包んだもの)で仕上げ操作を行うセラックニスをいう。
たんぽずり(French polishing)は、本来ラックニス塗装の際に行うつや出し及び塗面を平滑にするための仕上げ操作であるが、ラッカークリヤーのような揮発乾燥性透明塗料の仕上げにも適用される。
対応英語(参考):
pad application,
padding,
French polish
分類: 塗料用語 > g)塗料の塗り方、塗装の素地、素地調整及びそれらの材料並びに機器
番号: 3049
用語: 地肌塗り
定義:
物体の素地に直接塗る工程。
素地の過度の吸収及びさびのの発生を防ぎ、素地に対する塗膜層の付着性を増加するなどのために行う。
対応英語(参考):
primary coat,
priming coat
分類: 塗料用語 > g)塗料の塗り方、塗装の素地、素地調整及びそれらの材料並びに機器
番号: 3050
用語: チッピング
定義:
手工具及び電動工具を用いて、旧塗膜又はさび及びミルスケール(黒皮)をりん片状に除去する操作。
対応英語(参考):
chipping
(※1)
あまに油とは、あまに種子(含油分35〜40%)から得られる液状植物油のことです。
リノレン酸を主成分とし、乾性油の代表的な油脂です。
あまに種子は、カナダ、アルゼンチンなどの寒帯地域で生産され、塗料、印刷インキ、油ワニス、リノリウムなどに用いられます。
生あまに油、精製あまに油、ノンブレークあまに油などがあります。
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