アルキド樹脂/イソシアネート樹脂/エステル価/エステルガム
塗料用語において、”c)塗膜形成要素及びその性質”に分類されている用語のうち、『アルキド樹脂』、『イソシアネート樹脂』、『エステル価』、『エステルガム』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”c)塗膜形成要素及びその性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『アルキド樹脂』、『イソシアネート樹脂』、『エステル価』、『エステルガム』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 c)塗膜形成要素及びその性質 】
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2005
用語: アルキド樹脂
定義:
多塩基酸及び脂肪酸(又は脂肪油)と多価アルコール類との縮重合によって作られる合成樹脂。
多価アルコールとしてグリセリン、ペンタエリトリトールなど、多塩基酸として無水フタル酸、無水マレイン酸など、脂肪酸としてあまに油、大豆油、ひまし油などの脂肪酸が使われる。
脂肪中に結合する脂肪酸の割合が大きいものから小さいものへの順に、長油アルキド・中油アルキド・短油アルキドという。
対応英語(参考):
alkyd resin,
alkyds
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2006
用語: イソシアネート樹脂
定義:
芳香族、脂肪族又は脂環族のイソシアネート類による遊離若しくはブロックされたイソシアネート基を含む合成樹脂。
備考:
イソシアネート類は、モノマー又は通常ポリマー、アダクト若しくはプレポリマーとして、反応性ヒドロキシル基をもつ化合物とともにポリウレタン塗料に使用される。
対応英語(参考):
isocyanate resin,
isocyanate resins,
isocyanates
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2007
用語: エステル価
定義:
中性の試料をけん化(※1)するのに消費された水酸化カリウムの量。
試料をけん化したときの量から酸価を差し引く。
試料1gに対する水酸化カリウムのmg数で表す。
対応英語(参考):
ester value,
ester number
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2008
用語: エステルガム
定義:
ロジンを多価アルコールでエステル化して作った樹脂。
グリセリンエステルが多い。
対応英語(参考):
ester gum,
rosin ester
(※1)
けん化とは、油脂、脂肪、エステルなどをアルカリで処理するとアルコールと酸とに分解し、次いでアルカリ塩を生成する反応のことです。
酸が長鎖の脂肪酸のときに生成するアルカリ塩をアルカリ石けんといいます。