きり油/ギルソナイト/ゲル化時間/けん化
塗料用語において、”c)塗膜形成要素及びその性質”に分類されている用語のうち、『きり油』、『ギルソナイト』、『ゲル化時間』、『けん化』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”c)塗膜形成要素及びその性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『きり油』、『ギルソナイト』、『ゲル化時間』、『けん化』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 c)塗膜形成要素及びその性質 】
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2013
用語: きり油
定義:
きりの種子から採った乾性油。
共役二重結合をもつエレオステアリン酸のグリセリドを多量に含み、重合しやすく、乾燥が速い。
シナきり油と日本きり油が知られている。
対応英語(参考):
tung oil,
China wood oil,
Chinese wood oil
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2014
用語: ギルソナイト
定義:
ユタ州産のアスファルタイトの商品名。
硬質ビチューメン(※1)の一種で、良好の黒ワニスの塗膜形成要素として用いる。
対応英語(参考):
gilsonite
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2015
用語: ゲル化時間
定義:
所定の条件のもとで、ゲル化するまでの時間。
きり油のゲル化温度は、280℃で12分以内。
対応英語(参考):
gel tlme (of a drying oil),
gelation fime
分類: 塗料用語 > c)塗膜形成要素及びその性質
番号: 2016
用語: けん化
定義:
油脂、脂肪、エステルなどをアルカリで処理するとアルコールと酸とに分解し、次いでアルカリ塩を生成する反応。
酸が長鎖の脂肪酸のときに生成するアルカリ塩をアルカリ石けんという。
対応英語(参考):
(※1)
ビチューメンとは、元来は、色、硬度、揮発性など不定の天然炭化水素化合物の総称です。
現在では、石油化学工業・石炭化学工業でできるタール・アスファルト・ピッチも含めた黒又は黒褐色の液状ないし樹脂状の物質の総称です。
大部分は二酸化炭素に溶ける。